MERCURY PROJECT OFFICE, INC.
初めまして!
私は東京の大学に通うアキバと申します。
私は2023年4月から2024年3月の1年間、大学を休学し、マーキュリーが支援するNPO法人のNature Serviceが運営する、星の森オートキャンプ場にてインターンシップ兼アルバイトをさせていただきました。今回は、1年間の総括として、私が大学を休学してインターンシップをしようと決心した理由から、その内容まで全て書かせていただきます。
私は大学3年次、周りが就職活動を始める中で「視野を広げ、自分が何をやりたいのかを知りたい」「自分で生きる力を身につけたい」という思いから、インターンシップをしたいと思うようになりました。また、就職活動をする前に企業経営について理解を深めたかったという理由もインターンシップをやりたいと思ったきっかけのひとつでした。
「自分で生きる力」が何を指すかというと、自分でお金を稼いで生きるという意味合いよりも、もっと生活の根底に必要な部分を意味しています。東京に住んでいるとスーパーに売り物として野菜などが並んでいて、これを買うことによって私は生きることができますが、これを「買う」ではなく「自分で作る」側に回り、本当の意味で「自分で生きる力」を得たいという思いを強く持っていました。
そこで、私の母のふるさとでもあった、長野県売木村にある星の森オートキャンプ場とご縁があり、1年間休学をし、東京から長野県売木村に移住しました。
星の森オートキャンプ場ではアルバイト兼インターン生として勤務しました。
代表の赤堀さんと相談をし、週に3日間はアルバイト、2日間はインターンシップとして時間を決め、キャンプ場の実務から経営まで幅広く挑戦させていただきました。
アルバイトの日にはキャンプ場の清掃、植栽、お客様対応、その他事務まで、キャンプ場の日々の運営に携わる業務を行いました。長年キャンプ場を運営してきた現場スタッフの方々から、多くのtipsを教わることができ、キャンプもほぼ未経験の私でしたが安心して業務に取り組むことができました。一方で、新しいモノやコトが大好きで、どんどん挑戦していくNature Serviceですので、ニュージーランドのアウトドアアパレル「Kathmandu」の販売や、Nature Service Academy キッズプログラムなど、スタッフ全員で初めて経験することも多く、刺激の多い毎日でした。
標高1200mのキャンプ場という、予測できない自然の力を感じられる場所に長く滞在できたことも、とても貴重な経験でした。訪れるほぼ全てのお客様が「夏なのにこんなに涼しい!」「もっと上着を持って来ればよかった。」とおっしゃり、雨も多いですが、夏もとても過ごしやすかったです。薪に火をつけたこともない私でしたが、お客様がいない日の退勤後には、満天の星を堪能しながらソロキャンプを楽しみました。
インターンシップの日には、「Nature Service Academy キッズプログラム」のコーディネーターとしての業務を主に行いました。
また、赤堀さんとの「模擬経営会議」を複数回行い、お客様来訪数増加のためのキャンペーンや営業活動を、現場で行わせていただきました。
経営会議では、ChatGPTを活用し、AIを活用する新しい働き方を経験しつつ、赤堀さんから「顧客視点」「事業効率」「多様な付加価値」など、事業経営に関する視点や考え方を教えていただき、直感ではない、経営者目線で判断する感覚を学びました。
先述の通り、インターンシップとして書ききれないほど多くの経験をさせていただきましたが、メインワークとしてNature Service Academy キッズプログラムのコーディネーターに挑戦しました。
Nature Service Academy キッズプログラムとは、「自然に入ることを、もっと自然に。」をテーマに掲げているNature Serviceが提供する子ども向けの自然体験プログラムです。今の時代だからこそ自然に触れる「体験」の大切さに気づくため、各プログラムごとに、『五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)』で特に体感してほしい感覚のテーマ設定をし、人の話や本で学ぶのではない「探索的学習の機会提供」を2023年から始めました。
キャンプ場が営業している4月から11月の間で、全11種類のキッズプログラムを実施し、キャンプ場に宿泊した300人以上の方々(保護者含む)にご参加いただきました。(ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!)私にとってキッズプログラムは、初めて任された一つのプロジェクトであり、また事前のチラシの挿絵を描いたり、子どもたちの前でお話し、イベントの進行をしたり、私の得意を沢山活かせる機会でした。
他のメンバー、キャンプ場スタッフと、プログラムのブランディング、年間スケジュール作成、イベント実施準備をしていく中で、「どのようなコミュニケーションを取りながら、一つのプロジェクトを進めていくか」に関して、考えることが多かったです。
入社前研修の一つとして、「仕事におけるコミュニケーション」に関して教えていただきました。コミュニケーション能力はある程度持っていると思っていた私ですが、4月の入社当時、「相手が言ったこと」と「自分の解釈」が違い、任せられた仕事が期日通りに完了できなかった経験をしました。研修で教わった「小さなことでも確認をし、自分でも想像力を持ちながら、リスクを回避し、自分とチームの現在地を明確にしながら目的を達成していく。」4月の時点で自分自身に対して悔しい思いをしたことから、このことをより意識し、実践するようになりました。常に先回りをして行動していましたが、もっと先回りをされている社員の方も多く、働いているひとりひとりが真剣に仕事に取り組む様子を目の当たりにし、感銘を受けました。仕事だから当たり前と言われればそれまでですが、接客も掃除も他の仕事も皆さん常に一生懸命で、仕事を円滑に回し、お客様に快適に過ごしてもらうことを最優先にしていました。もし私が「私はインターン生だから…」と、発言や仕事の依頼を躊躇していたら仕事が回らないと考え、遠慮せずに私も指示を出して円滑に仕事を回すことを優先しました。
休みの日は、売木村での里山生活を堪能しました。
私は自分で食べる食べ物は、できるだけ自分で作りたいと考えており、その一環として畑での野菜作りに挑戦しました。標高が高く涼しいと言われている売木村でも、現在は夏もそれなりに暑い日々が続きましたが、それでも夜の気温差も大きいため、甘くて美味しい野菜をたくさん育てることができました。トマト、茄子、キャベツ、ピーマン、とうもろこし、セロリ、唐辛子、かぼちゃ、その他芋類などを育て、食べきれない野菜はキャンプ場内で販売させていただきました。また、売木村から街に出るにも時間がかかり、村にはそんなに娯楽もないため、凝ったご飯やお菓子を作ることが毎日の楽しみでした。
村民との繋がりを持つようになったきっかけとして、インターンシップの一環でリーダーをやらせていただいたキャンプ場に売木村の村内観光案内マップを作成するプロジェクトがありました。村の多くの事業者さまと関わらせていただいたことをきっかけに、村との繋がりを持てたことが私にとって本当に宝物です。
毎秋にある売木村「秋色感謝祭(収穫祭)」ではキャンプ場として輪投げの出店をしました。観光案内マップ作成のためのインタビューをきっかけに知り合った方から紹介いただき、村の和太鼓チームにも毎週参加するようになり、和太鼓のボーカルとして多くの演奏発表の機会をいただきました。
1年間、インターン生として歓迎していただき、多くの経験をさせていただけたことに感謝しています。大学を休学してインターンシップに集中できたことで、DXや企業経営に関しても理解が深まり、自分が何をやりたいのかを知ることができ期待以上の経験をすることができました。また、自分の時間もしっかり確保できたことで「自分で生きる力」をつけることに時間を投資できました。
また、私事にはなりますが、第一志望だった会社から内定をいただきました。残り約10ヶ月の学生期間も、学生だからこそ学べることを学び、旅にも出ながら、新たな挑戦に向けて準備する期間を過ごしていきたいと考えております。
改めて、本当にありがとうございました!