病院・クリニックのホームページ制作完全ガイド|医療機関特有の課題を解決する設計ポイント
はじめに:なぜ今、病院・クリニックのホームページが経営に直結するのか
「ホームページを作ったけど、問い合わせが増えない」 「スマホで見づらいと患者さんから言われた」 「予約システムを入れたいが、どう進めればいいかわからない」
こんな悩みを抱えている病院・クリニックの経営者や事務長の方は少なくありません。
現代において、病院やクリニックのホームページは、単なる「案内板」ではありません。患者さんが「この病院に行って大丈夫か」を判断する信頼の窓口であり、予約・来院へとつなげる重要な行動導線です。
特に、スマートフォンの普及により、「近くの病院」「〇〇科 おすすめ」といった検索から医療機関を選ぶ患者さんが増えています。ホームページの印象や使いやすさが、そのまま来院数に直結する時代になったのです。
しかし、医療機関のホームページ制作には、一般企業サイトとは異なる特有の課題があります。医療広告ガイドラインへの対応、限定解除要件の理解、高齢者を含む幅広い年齢層への配慮、予約システムとの連携など、専門的な知識と経験が求められます。
私たちマーキュリープロジェクトオフィスは、2002年4月の設立以来、多くの医療機関のホームページ制作を手がけてきました。本記事では、その経験をもとに、病院・クリニックのホームページ制作で押さえるべきポイントを徹底解説します。
第1章:医療機関サイトに求められる3つの役割
病院やクリニックのホームページには、大きく分けて3つの役割があります。
役割1:信頼性を担保する
患者さんがホームページを訪れる最大の目的は、「この病院に行って大丈夫か」を確認することです。
- どんな医師が診てくれるのか
- どんな診療科目があるのか
- どんな設備が整っているのか
- 院内はどんな雰囲気なのか
これらの情報を通じて、患者さんは「安心して受診できるかどうか」を判断します。つまり、ホームページは医療機関の「信頼性を証明する場」なのです。
役割2:来院前の不安を軽減する
初めての病院に行くとき、患者さんは多くの不安を抱えています。
- 受付はどうすればいいのか
- 保険証以外に何が必要か
- 待ち時間はどのくらいか
- 駐車場はあるのか
こうした不安を事前に解消できるホームページは、患者さんにとって非常にありがたい存在です。「初診の流れ」「持ち物リスト」「院内の写真」などを充実させることで、来院のハードルを下げることができます。
役割3:予約・問い合わせへの行動導線を提供する
ホームページの最終的なゴールは、患者さんに「予約する」「問い合わせる」という行動を起こしてもらうことです。
どれだけ素晴らしい情報を載せていても、予約ボタンが見つからなければ意味がありません。電話番号が探しにくい、予約フォームが使いづらい、といった問題は、そのまま来院機会の損失につながります。
第2章:一般サイトとここが違う|医療機関ならではの設計上の制約
医療機関のホームページ制作には、一般企業サイトとは異なる特有の制約があります。これを理解していない制作会社に依頼すると、思わぬトラブルが発生することもあります。
制約1:ユーザーの心理状態が不安定
病院やクリニックのホームページを見る人は、体調が悪い、痛みがある、不安を抱えているなど、心理的に不安定な状態にあることが多いです。
そのため、一般企業サイトのように「おしゃれなデザイン」「トレンドを取り入れた表現」を追求するよりも、「迷わせない」「疲れさせない」「安心させる」ことを最優先した設計が求められます。
制約2:高齢者の利用比率が高い
医療機関の患者さんには高齢者が多く含まれます。スマートフォンでの閲覧が前提となる現代において、以下のような配慮が他業界以上に重要です。
- 文字サイズを大きめに設定する
- ボタンはタップしやすいサイズにする
- 色覚特性に配慮したコントラストを確保する
- 行間や余白を十分に取り、読みやすくする
「若い人向けのデザイン」を採用してしまうと、メインユーザーである高齢の患者さんが使いづらいサイトになってしまいます。
制約3:医療広告ガイドラインによる表現制限
医療機関のホームページは、厚生労働省が定める「医療広告ガイドライン」の適用対象です。一般企業のサイトでは当たり前に使える表現が、医療機関では使えないケースが多々あります。
この制約を知らない制作会社が作ったサイトは、後から修正が必要になったり、最悪の場合は行政指導の対象になる可能性もあります。
制約4:情報の正確性が命に関わる
医療機関が発信する情報は、患者さんの健康や命に関わります。診療時間の誤り、診療科目の不正確な記載、古い情報の放置などは、一般企業サイト以上に大きな問題となります。
情報の正確性・最新性を維持するための運用体制も、制作段階から考慮しておく必要があります。
制約5:検索エンジン評価における「YMYL」としての厳格な審査
Googleは、医療・健康に関する情報を「YMYL(Your Money Your Life)」と呼ばれる、人々の生活や健康に重大な影響を与えるカテゴリとして位置づけています。
このカテゴリのサイトは、通常のサイトよりも厳格な基準で評価されます。具体的には、E-E-A-T(Experience:経験、Expertise:専門性、Authoritativeness:権威性、Trustworthiness:信頼性)が特に重視され、コンテンツの正確性や信頼性が検索順位に直接影響します。
つまり、医療広告ガイドラインを遵守した正確な情報発信は、法令遵守の観点だけでなく、SEO(検索エンジン最適化)の観点からも重要なのです。
第3章:医療機関サイトに必須のコンテンツチェックリスト
患者さんがホームページに期待する情報を網羅的に整理しました。新規制作やリニューアルの際のチェックリストとしてご活用ください。
基本情報
トップページ
- 医院の特徴やコンセプトが一目でわかるか
- 主な診療科目へのリンクがあるか
- 予約ボタン・電話ボタンが目立つ位置にあるか
診療案内
- 診療科目の一覧と各科目の詳細説明があるか
- 対象となる症状が具体的に記載されているか
- 診療時間・休診日・担当医スケジュールが明記されているか
医師・スタッフ紹介
- 医師の経歴・専門領域・資格が記載されているか
- 顔写真や診療への想いなど、「人となり」が伝わる内容があるか
来院に関する情報
初診・再診の流れ
- 受付から問診、検査、会計までのステップが説明されているか
- 持ち物リスト(保険証、お薬手帳など)があるか
予約・問い合わせ
- Web予約、電話、LINE、問い合わせフォームなど、利用可能な方法が明示されているか
- 予約の手順が分かりやすく説明されているか
- 問い合わせ先(電話番号、メールアドレスなど)が明確に記載されているか
アクセス・駐車場情報
- 地図(Googleマップ連携など)が埋め込まれているか
- 最寄駅からのルートが写真付きで説明されているか
- 駐車場の台数や場所が明記されているか
- Googleビジネスプロフィールとの情報整合性: Googleマップ上の口コミや診療時間情報と、ホームページの記載内容が一致しているかも重要です。患者さんの多くは、Googleマップで医療機関を探し、そこからホームページを訪問します。両者の情報に齟齬があると、信頼性を損ねる原因になります。
安心感を高める情報
院内紹介
- 院内の写真(待合室、診察室、検査室など)があるか
- 設備紹介(医療機器など)があるか
- バリアフリー対応の情報があるか
料金・保険・自由診療
- 保険診療と自由診療の区別が明確か
- 自由診療については、後述する限定解除要件を満たした記載がされているか
運用・更新系
お知らせ
- 休診・代診情報が掲載されているか
- 定期的に更新されているか
コラム・健康情報(任意)
- 患者さんの健康意識向上に役立つ情報があるか
- 医療広告ガイドラインに配慮した内容になっているか
採用情報(任意)
- スタッフ採用を行っている場合、採用ページがあるか
第4章:患者目線のUI/UX設計|スマホ・高齢者・アクセシビリティ対応
スマホファーストは必須
現在、病院やクリニックのホームページへのアクセスは、スマートフォンからが大半を占めます。パソコンで見やすいサイトを作っても、スマホで見づらければ意味がありません。
スマホファーストの設計ポイントは以下の通りです。
常に表示されるヘッダーに主要導線を配置 画面上部に「電話」「Web予約」「アクセス」のボタンを固定表示し、どのページを見ていても1タップで行動できるようにします。
タップしやすいボタンサイズ 指でタップすることを前提に、ボタンは十分な大きさを確保します。小さすぎるボタンは、高齢者にとっては特にストレスになります。
ページ表示速度の最適化 画像の圧縮、不要なスクリプトの削除など、ページの読み込み速度を改善します。表示が遅いサイトは、それだけで離脱の原因になります。
高齢者への配慮
医療機関の主要ユーザーには高齢者が多く含まれます。以下のような配慮が重要です。
文字サイズは大きめに 本文のフォントサイズは16px以上を推奨します。小さな文字は、老眼の方にとって読みづらいだけでなく、「このサイトは自分向けではない」という印象を与えてしまいます。
行間と余白を十分に 詰め込みすぎたレイアウトは、情報を探しにくく、読み疲れの原因になります。適度な余白と行間を確保することで、視認性が大幅に向上します。
コントラストの確保 文字と背景のコントラストを十分に取ります。薄いグレーの文字など、デザイン的にはおしゃれでも、高齢者には読みにくいことがあります。
ウェブアクセシビリティへの対応
厚生労働省のサイトでは、JIS X 8341-3(高齢者・障害者等配慮設計指針)のレベルAA準拠を目標としたウェブアクセシビリティ方針が掲げられています。医療機関のサイトでも、同水準を目指すことが理想的です。
代表的な配慮項目
- 文字サイズ変更機能や背景色変更ボタンの設置
- 音声読み上げソフトに対応したHTML構造
- 画像への代替テキスト(alt属性)の適切な付与
- キーボードのみでの操作への対応
- 通常の本文テキストでは、文字と背景のコントラスト比を少なくとも4.5(AAレベル)に確保
これらの対応は、障害のある方だけでなく、すべての患者さんにとって使いやすいサイトを実現することにつながります。
情報設計(IA)とナビゲーション
特に中~大規模の病院サイトでは、情報量が多いため、情報設計が最重要課題となります。
患者さんの探し方に沿った導線設計
「診療科から探す」「症状から探す」「外来・入院から探す」など、複数の入口を用意し、患者さんの探索パターンに対応します。
「今どこにいるか」を常に明示
パンくずリストやサイトマップを活用し、患者さんがサイト内で迷子にならないようにします。「迷わせないこと」が信頼感の基盤になります。
サイト内検索機能(大規模サイトの場合)
診療科や医師名で検索できる機能があると、目的の情報に素早くたどり着けます。
第5章:予約システム連携とオンライン機能の設計
予約システム連携の重要性
患者さんにとって「いつでも予約できる」ことは大きなメリットです。特に仕事をしている方や子育て中の方は、診療時間内に電話する時間を確保することが難しい場合があります。
Web予約システムを導入することで、24時間365日、患者さんの都合の良いタイミングで予約を受け付けることができます。
主な連携パターン
外部予約管理システムとの連携 EPARK、CLINICS、カルテックなど、既存の予約管理システムとホームページを連携させる方法です。予約データの一元管理ができ、ダブルブッキングを防ぐことができます。
LINE公式アカウント連携 LINEからの予約受付や、予約リマインド通知などを実現できます。特に若い世代の患者さんには、LINEでのコミュニケーションが好まれる傾向があります。
オンライン問診フォーム 来院前に症状や既往歴を入力してもらうことで、受付時の待ち時間を短縮し、診療をスムーズに進めることができます。
オンライン診療対応 再診患者向けのオンライン診療を導入する場合、ホームページからのアクセス導線を整備する必要があります。なお、オンライン診療を診療報酬の対象として実施するには、地方厚生(支)局への届出が必要となりますので、導入を検討する際は事前に確認が必要です。
セキュリティ対策の重要性
予約システムや問診フォームでは、患者さんの個人情報を扱います。医療情報はセンシティブな情報であるため、セキュリティ対策は特に重要です。
常時SSL化(https)の必須化 ホームページ全体をSSL(Secure Sockets Layer)で暗号化することは、現代のWebサイトにおいて必須の対策です。SSL化されていないサイトでは、ブラウザに「保護されていない通信」という警告が表示され、患者さんに不安を与えてしまいます。また、SSL化はGoogleの検索評価にも影響するため、SEOの観点からも重要です。
入力データの保護 予約フォームや問診フォームで入力されたデータは、適切に暗号化して送信・保管する必要があります。制作会社がどのようなセキュリティ対策を講じているか、事前に確認しておきましょう。
院内オペレーションとの整合性
予約システムの導入で注意すべきは、院内のオペレーションと矛盾しない設計にすることです。
- 予約枠の設定は現実的か
- キャンセルポリシーは明確か
- リマインドメールの送信タイミングは適切か
- スタッフの対応フローは整理されているか
ホームページ制作会社には、システム導入だけでなく、院内業務を踏まえた設計提案ができることが求められます。
第6章:医療広告ガイドライン対応|限定解除と表示義務の正しい理解
医療広告ガイドラインとは
医療広告ガイドラインは、厚生労働省が定める医療機関の広告に関するルールです。病院・クリニックの公式ホームページも、このガイドラインの適用対象となります。
ガイドラインに違反すると、行政指導の対象となる可能性があるため、制作段階から十分な注意が必要です。
限定解除とは|医療機関サイト制作の最重要ポイント
医療広告ガイドラインでは、原則として広告できない事項がいくつか定められています。しかし、一定の要件を満たせば、これらの制限が「解除」され、より詳しい情報を掲載できるようになります。これを「限定解除」と呼びます。
限定解除が認められる4つの要件
以下の4要件をすべて満たす場合、限定解除が認められます。
要件1:医療に関する適切な選択に資する情報であり、患者が自ら求めて入手する情報であること 一般的な公式ホームページは、患者さんが自ら検索して情報を探すケースが多いため、この要件を満たすと解釈されることが一般的です。厚生労働省のQ&Aでは、バナー広告やリスティング広告のリンク先ページについても、患者さんが自らクリックして閲覧するものである以上、原則として要件①を満たすと解釈されています。
ただし、誘引性の高い広告からのリンク先となる場合など、導線の設計によっては判断が分かれることもあります。広告戦略を検討する際は、専門家に相談することをお勧めします。また、リンク先のページでも、他の限定解除要件(②~④)や禁止事項(比較優良広告・誇大広告など)を守る必要がある点には注意が必要です。
要件2:問い合わせ先の明示 電話番号やメールアドレスなど、問い合わせ先が明確に記載されている必要があります。これにより、患者が詳細を確認できる手段が確保されます。
要件3:自由診療の場合、治療内容・費用等の情報提供 自由診療については、治療内容、標準的な費用、治療期間・回数を記載する必要があります。
要件4:自由診療の場合、リスク・副作用の情報提供 治療によるリスクや副作用についても、患者が十分に理解できるよう記載する必要があります。
これらの要件を満たすことで、専門医資格、診療実績、治療法の詳細など、より踏み込んだ情報を掲載できるようになります。
ただし、「日本一」「地域No.1」などの比較優良広告や最上級表現といった禁止事項は、限定解除を満たしていても引き続き認められません。限定解除は「掲載できる情報の範囲を広げる」ものであり、「何でも自由に書ける」わけではないことを理解しておく必要があります。
自由診療における表示義務
自由診療(保険適用外の治療)について、限定解除を利用して詳しい情報を掲載する場合は、以下の4項目を併記する必要があります。実務上も、自由診療をホームページに掲載する際には、この4項目をセットで記載することが強く推奨されます。
- 通常必要とされる治療等の内容 どのような治療を行うのか、具体的な内容を記載します。
- 標準的な費用 費用の目安を記載します。幅がある場合は、最低金額から最高金額までの範囲を示します。
- 治療期間および回数 治療に要する期間や、通院回数の目安を記載します。
- 主なリスク・副作用 治療に伴うリスクや副作用について、患者が事前に理解できるよう記載します。
これらを記載することで、患者さんが十分な情報に基づいて判断できるようになります。
NG表現の例
以下のような表現は、原則として使用できません。
効果を断定する表現
- 「絶対に治る」「必ず効果がある」「100%安全」
- 「痛くない治療」(個人差があるため断定は不可)
比較優良広告・最上級表現
- 「日本一の技術」「最高の医療」
- 「県内トップクラスの実績」(「トップクラス」も最上級類似表現としてNG)
- 「最新」「最高」「唯一」(客観的な根拠が明確でない場合)
体験談・口コミの広告的使用
- 治療効果を強調するための患者の体験談
- ビフォーアフター写真
- 条件を満たさずに治療効果を強調する目的で掲載することはNGです。
自由診療の症例写真を掲載する場合は、限定解除の4要件を満たし、必要に応じて届出を行うことで、一定の条件のもとで掲載が認められる場合があります。
OK表現に言い換える例
- NG:「絶対に治ります」
- OK:「〇〇の症状に対して、△△の治療法を提供しています。症状の改善を目指します」
- NG:「日本一の技術」
- OK:「〇〇学会認定専門医が診療を担当します」
- NG:「最新の設備」
- OK:「2024年に△△機器を導入しました」
ポイントは、主観的な評価ではなく、客観的な事実を記載することです。
ガイドライン対応チェックリスト
ホームページ公開前に、以下の項目を確認しましょう。
基本チェック
- 「絶対」「必ず」「100%」などの断定表現がないか
- 「日本一」「最高」「最新」「トップクラス」などの最上級・最上級類似表現がないか
- 患者の体験談が治療効果を強調する形で使われていないか
限定解除要件チェック
- 問い合わせ先(電話番号・メールアドレス等)が明記されているか
- 自由診療について、4つの表示義務項目(治療内容・費用・期間回数・リスク副作用)が記載されているか
- 広告経由のページについても、限定解除の全要件および禁止事項を満たしているか確認したか
専門資格・実績の表記
- 専門医資格などを記載する場合、正確な名称になっているか
- 客観的な事実に基づいた記載になっているか
第7章:デザインで「安心感・信頼感・専門性」を伝えるポイント
清潔感のある配色
医療機関のサイトでは、清潔感を感じさせる配色が基本です。
- 白をベースに、ブルーやグリーンをアクセントに使用
- 過度に派手な色や、アニメーションの多用は避ける
- 診療科目によってイメージカラーを使い分ける(小児科は明るい色、内科は落ち着いた色など)
「かっこいいデザイン」よりも「安心できるデザイン」を目指すことが、医療機関サイトの基本原則です。
写真・動画の活用
院内写真やスタッフ写真は、初診患者の不安を軽減する効果があります。
効果的な写真の例
- 明るく清潔感のある待合室の写真
- 笑顔のスタッフの写真
- 実際の診療風景(患者さんの同意を得て)
- 院長や医師のメッセージ動画
写真や動画を通じて「院内の雰囲気」を事前に知ることができると、患者さんは安心して来院できます。
専門性の見せ方
医療機関の専門性を伝える際も、ガイドラインの範囲内で表現する必要があります。
効果的な方法
- 専門医資格を正確な名称で記載
- 診療実績(件数など)を客観的なデータとして提示
- 導入している医療機器の紹介(「最新」などの表現は避け、導入年や機器名で記載)
- 学会発表や論文などの学術活動
「すごい」と自称するのではなく、客観的な事実を積み重ねることで、専門性は自然と伝わります。
ブランドの一貫性
ロゴ、カラー、トーン&マナーをサイト全体で統一し、「この医院らしさ」をビジュアルに落とし込むことが重要です。
ホームページだけでなく、院内の案内表示、診察券、パンフレットなども含めて一貫したブランドイメージを構築することで、患者さんの記憶に残りやすくなります。
第8章:事例紹介|マーキュリーが手がけた医療機関サイト
私たちマーキュリープロジェクトオフィスが手がけた医療機関サイトの事例をご紹介します。
事例1:さいたま市浦和区の産婦人科(創業100年超)
医院概要 さいたま市浦和区にある、1922年(大正11年)創業という100年以上の歴史を持つ産婦人科です。埼玉県庁前の浦和エリアで、長年にわたり地域の産科医療を支えてこられました。
導入した機能・サービス 2023年4月より、以下のデジタル化を実現しました。
- デジタル診察券の導入
- インターネット予約システム(24時間365日対応)
- オンライン診療(再診対応)
- エコーダイアリー(妊婦さんがエコー画像をオンラインで閲覧できるサービス)
- スマートフォンアプリとの連携(Push通知機能)
ガイドライン対応の工夫 医療機関としての信頼性を伝えながらも、ガイドラインに抵触しない表現を検討しました。具体的には、治療効果の断定を避け、「〇〇を目指します」「△△に対応しています」といった事実ベースの記載に統一しています。
ポイント 100年の伝統を持つ医療機関でありながら、デジタル技術を積極的に取り入れ、患者さんの利便性を大幅に向上させました。特に、24時間対応のインターネット予約システムは、働く妊婦さんや育児中のお母さんに好評です。
事例2:白岡市の産婦人科クリニック(開業40年超)
医院概要 白岡市で1980年の開業から40年以上にわたり、地域の産婦人科医療に貢献されてきたクリニックです。60床前後の規模を持つ産婦人科病院です。
導入した機能・サービス
- WEB予約システムの導入(初診から対応可能)
- 診療予約・お知らせメール配信システム
- 里帰り出産のWEB予約対応
- 関連施設との統合管理
ガイドライン対応の工夫 産婦人科という特性上、患者さんに安心感を与えることが重要です。医師の経歴や専門性については、学会認定資格などの客観的な情報を中心に記載し、主観的な評価表現は使用しないよう徹底しました。
ポイント 地方都市にありながら、都市部の病院と遜色ないデジタルサービスを実現しました。特に、初診からWEB予約に対応していることで、初めての患者さんでも気軽に予約できる環境を整えています。
初診予約においては、来院前に必要な情報をオンラインで収集する仕組みを構築し、受付時の待ち時間短縮にもつなげています。
両事例に共通するポイント
これらの事例に共通するのは、以下の3点です。
- 患者体験全体を見直すアプローチ 単なる「ホームページリニューアル」ではなく、予約から来院、診療までの患者体験全体を見直す「デジタルトランスフォーメーション」を実現しました。
- ガイドライン対応の徹底 医療広告ガイドラインを正しく理解し、表現の一つひとつを慎重にチェックしました。特に、限定解除要件を満たした適切な情報提供を心がけています。
- 院内オペレーションとの連携 予約システムの導入にあたっては、院内のスタッフの業務フローも考慮し、「使える」システムを構築しました。
第9章:制作会社選びのポイント
医療業界の実績があるかを確認する
医療機関のホームページ制作は、一般企業サイトとは異なる専門知識が求められます。制作会社を選ぶ際は、以下の点を確認することをお勧めします。
医療広告ガイドラインと限定解除への理解 ガイドラインを理解していない制作会社に依頼すると、後から大幅な修正が必要になることがあります。特に、限定解除要件を正しく理解し、適切な表記ができるかどうかは重要な判断材料です。
医療機関特有の導線設計ノウハウ 予約システム連携、診療案内の設計、アクセス情報の見せ方など、医療機関ならではの導線設計にはノウハウの蓄積が必要です。
高齢者・アクセシビリティへの対応実績 高齢者比率の高い医療機関のサイトでは、アクセシビリティ対応が特に重要です。この分野での対応実績があるかどうかも確認しましょう。
セキュリティ対策への理解 予約システムや問診フォームで個人情報を扱う医療機関サイトでは、セキュリティ対策が特に重要です。SSL化はもちろん、データの取り扱いに関する知識を持った制作会社を選びましょう。
制作から運用までをトータルで支援できるか
ホームページは作って終わりではありません。公開後の運用体制も含めて検討する必要があります。
運用段階で発生する作業
- お知らせ・休診情報の更新
- 医師やスタッフの入れ替わりに伴う修正
- 診療時間の変更
- 新しい診療科目の追加
- ガイドライン改定への対応
- アクセス解析に基づく改善
- Googleビジネスプロフィールとの情報整合性の維持
これらの作業を誰が行うのか、制作会社がどこまでサポートしてくれるのかを事前に確認しておくことが重要です。
まとめ:医療機関に特化したWeb戦略パートナーとして
病院・クリニックのホームページ制作には、一般企業サイトとは異なる専門知識と経験が求められます。
患者さんの心理状態への配慮 不安を抱えながら情報を探している患者さんに、安心感を与える設計が必要です。
高齢者を含む幅広いユーザーへの対応 文字サイズ、ボタンサイズ、色覚特性への配慮など、アクセシビリティを意識した設計が求められます。
医療広告ガイドラインの遵守と限定解除の理解 表現の制約を理解し、限定解除要件を満たした適切なコンテンツ制作が必須です。
予約システムとの連携とセキュリティ対策 院内オペレーションを踏まえた実用的なシステム連携と、個人情報を守るセキュリティ対策が重要です。
私たちマーキュリープロジェクトオフィスは、2002年4月の設立以来、多くの医療機関のホームページ制作を手がけてきました。事例でもご紹介したように、単なるデザイン制作ではなく、患者体験の設計から院内オペレーションの整備までをトータルで支援しています。
「見た目の格好良さよりも、安心感・信頼感・わかりやすさ・使いやすさが圧倒的に優先される」
これが医療機関サイトの基本原則です。この原則を理解した上で、医療機関に特化したWeb戦略を提案できるパートナーを選ぶことが、成功の鍵となります。
無料相談のご案内
「病院・クリニックのホームページをリニューアルしたい」 「予約システムを導入して患者さんの利便性を向上させたい」 「医療広告ガイドラインへの対応が不安」
こんなお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。
私たちマーキュリープロジェクトオフィスは、医療機関のホームページ制作において、要件整理から設計、制作、運用改善までをワンストップで支援しています。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。この記事が、病院・クリニックのホームページ制作の参考になれば幸いです。
※この記事は、信濃ロボティクスイノベーションズ合同会社の開発するマルチAIアシスタント「secondbrain」を利用して執筆しています。
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