言葉の壁を乗り越えるカギは翻訳テクノロジーにあった

個人や企業が国を越えて活動しようとすると、そこには言葉という障壁が立ちはだかります。テクノロジーが進化する以前は、言葉の壁を越えるためのコミュニケーション手段として、文章の場合は翻訳家を、口頭の場合は通訳者を介す必要がありました。

翻訳家や通訳者が必要とされているという状況は今も昔も変わりませんが、そこにテクノロジーが追加されたことで言葉の壁を取り巻く環境は変化しつつあります。今や言葉の壁を乗り越えるために翻訳テクノロジーは欠かせない存在であると言っても過言ではありません。では、その重要性や将来性が一体どこにあるのか、当時SAIC社の副社長だったジョナサン・リヒトマン氏(Jonathan Lichtman)が言語の壁に関わるテクノロジーの進歩について自らの見解を述べているMashable.comの記事を参考に考えてみましょう。

▼人だけに頼らない効率的な翻訳

そもそも翻訳テクノロジーがなぜそこまで重要視されているのでしょうか。翻訳・通訳サービスへの需要は年間12%の増加が見込まれています。(Common Sense Advisory調べ)そしてこの需要の増加は企業のグローバル化がけん引していることは言うまでもありません。ところが、人間による翻訳・通訳ではこの12%という需要の増加には到底追い付けません。そこを補ってくれるのが翻訳テクノロジー、というわけなのです。

具体的に翻訳テクノロジーがどのような役割を担ってくれるのかというと、1つは人を介さずに翻訳を提供してくれる点。もう1つには、翻訳家や通訳者が行う翻訳の生産性を、最大で4倍もアップしてくれるという点が挙げられ、効率よく翻訳を行うことが可能なのです。

▼完全無欠は不可能
では、期待の高まるこの翻訳テクノロジー、将来的にどこまでの精度を求めることが可能なのでしょうか。同記事のなかでリヒトマン氏は、翻訳テクノロジーが完全無欠になることはないだろうと答えています。なぜならば、母国語を英語とする者同士が英語で会話をしたとしても、相手が意図していることの98%ぐらいしか理解できない可能性が十分にあるからだといいます。

それほど言語というのは複雑で、母国語同士の会話でも誤解や認識の違いを完全に取り除くことは難しいのです。それゆえ、たとえ技術が進歩し続けたとしても100%完璧な翻訳の提供は不可能だと説明しています。しかし、まるで人が翻訳しているかのような質の高い機械翻訳が標準となる日を目指して、技術は着々と進化し続けているのです。

▼企業規模を問わないビジネスチャンスの拡大

翻訳テクノロジーが進化することにより、国を越えてビジネスを展開している企業には多くのメリットがもたらされます。たとえば小売業で利用された場合、他言語を話す顧客と効率的にコミュニケーションが取れるという社外的利用価値だけでなく、商品や製品の供給プロセスが翻訳により簡素化されるなど社内的利用価値も十分にあります。また、医療分野で活用されれば、より良い医療の提供とともに患者の安全性を高めることもできます。

さらに、SaaSのようなサービスが普及し翻訳文字数による価格設定がなされれば、大企業だけでなく中小企業にも翻訳ソフトにアクセスする機会が訪れ、それはすなわち、中小企業にも新規マーケット拡大のチャンスが到来することになります。

国を越えて事業を展開しようとすれば言葉の壁にぶつかるのは必至です。しかし、その壁をほんの一部分でも崩せれば、これまであきらめていたビジネスチャンスを手繰り寄せることができるかもしれません。そしてその壁を壊すカギとなるのが翻訳テクノロジーなのではないのでしょうか。

《参考URL》
Why Technology Is Key to Overcoming the Language Barrier|Mashable
Jeff Barrett

 


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