言葉と文化の壁がビジネスに及ぼす3つの影響とは?(その2)

「言葉と文化の壁」がビジネスに及ぼす影響について、前回は「組織の生産性」という視点から考えました。今回は「多国籍メンバー間の協働」、「顧客の囲い込み」との関係性を引き続きこちらの記事をもとにご紹介しましょう。

「言葉と文化の壁」と「多国籍メンバー間の協働」

国をまたいでプロジェクトを実行する場合、多国籍メンバー間の協働を円滑に推し進めるためには、言語スキルの向上と異文化の理解は不可欠です。事実、多国籍企業の従業員600人を対象に行った調査(Virtual Teams Survey Report (2010)、RW3 CultureWizard)によると、回答者の64%が、多国籍チームが一体感を持って行動するには言語スキルと異文化トレーニングが必要であると答えています。

言語のトレーニングが協働にプラスの効果をもたらす仕組みは、まず、グローバル企業内の公用語(通常英語)を話せない人々が言語スキルを改善するところから始まります。次に、言語スキルが改善されることにより、同僚たちと会話を交わすきっかけが生まれます。このきっかけこそが大切で、ほんの短い会話、例えば天気の話しをするだけでも、自分たちがチームメンバーの一員であるという認識やお互いの信頼感が生まれ、これらがチーム内にプラスの作用をもたらすというわけなのです。

また、企業内の公用語を話せるメンバーも異文化を学ぶことにより、公用語が話せないチームメンバーが直面する問題をより敏感に感じ取るようになります。結果、彼らと距離が縮まり会話も増え、より効率的な協働へとつながってゆくのです。

「言葉と文化の壁」と「顧客の囲い込み」

「言葉と文化の壁」が影響を及ぼす範囲は企業内部にとどまらず、企業の顧客とも密接に関わり合いがあります。顧客の囲い込み、つまりは顧客を自社製品やサービスにつなぎとめようとする努力は、製品やサービスの向上を意味すると同時に、顧客ニーズの把握も意味しています。もしこれに失敗してしまうと、一旦離れた顧客を取り戻すのは容易ではなく、売上の減少というリスクにさらされる可能性があります。

Bain & Companyの研究によると、顧客の囲い込みを5%改善することができれば、利益は25%~85%増加するといわれています。だからこそグローバル企業においては、顧客のニーズの理解、すなわち彼らの母国語を話す必要性があるのです。ただし、彼らの言語を話せるというだけでは十分ではありません。言葉を知ると同時に文化を知り、言葉の微妙な意味合いを汲み取り、気配りをすることも忘れてはいけません。

2015年のIDGの研究では、ビジネスリーダーの64%が、言語において組織が直面する最大の課題は、社員と顧客間の意思疎通であると答えているそうです。また、別の最近の調査でも、89%の組織幹部が、顧客の母国語でサービスを提供しサポートすることができれば、顧客ロイヤリティを向上できると考えているそうです。

グローバル企業の生産性や協働、そして顧客との関係性を考える上で、他言葉や異文化の理解は非常に大きな意味合いを持ちます。競争が激化する世界市場においてグローバル企業が成功を勝ち取るためには、言葉と文化の壁を決して軽視せず、重要課題の一つとして真剣に取り組む必要があるということなのです。

《参考URL》
TOP 3: BUSINESS IMPACTS OF LANGUAGE AND CULTURAL BARRIERS|Rosetta Stone
NEDA DASHTI


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