言葉の壁は、意思疎通ができなくなるだけという単純な話ではなかった。(雇用問題編)

それでは最後に言葉の壁と雇用問題について、Perdido Magazineの記事を参考に考えてみましょう。

言葉が通じれば辞める人は減る

企業がグローバル化され人種が多様化しても、コミュニケーションが取れる環境が整っていれば、社員のモチベーションは維持され、良い状態で働き続けることができます。通常、多くの企業では主体となる言語に合わせて語学研修を取り入れますが、こういった研修の場は言葉の障壁を低くし意志の疎通を改善するだけでなく、従業員が言葉の問題を理由に離職するのを防ぐ役割も果たします。

同記事によると、企業が従業員一人を雇うのにかかるコストはその人に支払われる年収の約1.5倍に相当する(Saratoga Institute調べ)とされており、言葉の壁が原因で離職率が上がれば、その分企業の収益を圧迫することになります。

言葉の壁と離職率に関するシカゴマリオットホテルのわかりやすい事例があります。ホテル業界では多くのラテンアメリカ人が働いていますが、業界全体の離職率が平均すると100%にもなっていた時期がありました。ところが、従業員に英語教育の場を提供したところ、離職率が4%にまで下がったそうなのです。この下がった分全てが英語教育のおかげというわけではありませんが、要因の一つに間違いなく含まれていたといいます。

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また、経営者や管理者側も、ラテンアメリカ人が英語を習得するのを単に眺めているだけでなく、他言語(ここではスペイン語)の基本フレーズを覚えれば、双方の距離をさらに縮めることができます。そして意思疎通ができるようになると、経営者や管理者が設定する目標を従業員が真に理解し、より良い仕事をすることが期待できるのです。

言葉の壁と離職率は密接に関係しています。言葉が通じ、お互いの考えがより明確に伝われば、誤解や理解不足によるすれ違いを防げ、意志疎通ができないことを理由に辞める人を減らすことができます。そうなれば、経営者側も雇用にかかる経費を削減でき、雇用問題に苦悩することも減るでしょう。

ここまで全3回に分けて、言葉の壁とそれによって起こり得る問題について考えてきました。いずれの場合も適切な対応策を講じれば言葉の壁によって企業活動が阻害される可能性を抑えることができます。企業のグローバル化と言葉の壁は切っても切れません。もしその壁を簡単に崩す方法が存在すれば、企業にとってもそこで働く従業員にとっても理想の職場への近道を手にすることができるのではないでしょうか。

《参考URL》
http://smallbusiness.chron.com/examples-positive-communication-workplace-11032.html
http://www.perdidomagazine.com/articles/enhancing-workplace-communication-language-and-culture-training
http://yourbusiness.azcentral.com/staffing-challenges-restaurant-kitchens-21065.html


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