言葉の壁は、意思疎通ができなくなるだけという単純な話ではなかった。(安全性編)

企業のグローバル化とともに、さまざまな人種を雇用する企業が増え続けており、多くの組織が言葉の問題に直面しています。対策を講じなければ社員同士のコミュニケーション不足を招くだけでなく、企業全体を活気のない組織にしてしまい、最悪の場合グローバル化がマイナスの影響を及ぼす可能性さえあります。

言葉の壁がもたらす影響力は広範囲に及びます。例えば、ある日突然、あなたが全く理解できない言語を話す職場に放り込まれたとしましょう。身振り手振りで必死にコミュニケーションを取ろうと試みるかもしれませんが、それが何日も何週間も続けば、言葉が通じないことへの苛立ちや不満は募るばかりでストレスが日に日に蓄積されていきます。

そして、最初は必死に耳を傾けてくれ、話しかけてくれていた同僚や上司も、余計な時間をとられるからと徐々にあなたを敬遠するかもしれません。そうなると、孤独感や疎外感を感じるのは必至で、次第にコミュニケーションをとることだけでなく目の前にある仕事やそこで働くことさえも放棄したい衝動にかられるでしょう。

こうなってしまうと、もはや円滑に仕事をすることは困難になり、言葉の壁によるコミュニケーション不足は単なる意思疎通の不便さやストレスの問題だけではなくなります。では、具体的にどのような問題が生じるのか、「安全性」、「生産性」、「雇用問題」をキーワードに3つの観点から考えてみましょう。

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言葉が通じれば職場の安全性は増す

働く環境が安全であるべきだということは言うまでもありません。しかし、Perdido Magazineの記事によると、移民を多く受け入れているアメリカでは英語を母国語としない従業員の増加により、その安全性さえも脅かされているという現実があるようです。

建設業界を例に出すと、アメリカ国外で生まれたラテンアメリカ系労働者が仕事中に致命傷を負うほどの事故にあう確率は、アメリカ国内で生まれたラテンアメリカ系労働者のそれと比べて約7割も高いといいます。そして、これら事故のうち、3つに1つは言葉の壁が引きおこしたものだとされています。

また、こういった言葉の壁が引き起こす事故は建設業界に限らず、もっと身近な場所でも起こり得ます。例えば、多くの人種が働くビルのなかで「清掃中のため廊下が滑りやすい」という情報が発信されていたとします。しかし、それを理解できない人達がいれば、滑りやすいという危険性は認識されず、思わぬ事故に発展するかもしれないのです。

企業の生産性や雇用問題とも言葉は密接に関係しています。しかしそれ以前に、職場は安心して働ける場所でなければなりません。そのためにも言葉の壁を軽減する取り組みは必要で、それらを活用できればより多くの人達が安心して働くことができるのです。

では次に、言葉の壁が生産性に与える影響を考えてみましょう。

つづく

《参考URL》
http://www.perdidomagazine.com/articles/enhancing-workplace-communication-language-and-culture-training
https://hispanicaccess.org/news/hispanic-workers-face-higher-job-death-rates/oct-2008


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